家庭における防災教育について

この地域では、30年以内に70%程度の確率で大地震が起こると言われており、「南海トラフ地震」に関する報道も最近増えているように感じます。また、亀山市では「布引山地東縁断層帯」も近くにあり、この断層が動いた場合は直下型地震のため、南海トラフ地震を超える被害も想定されます。今日、明日に大地震が起こるかもしれませんので、平時の備えが重要になります。できれば大地震で命の危険にさらされることなど考えたくありませんし、「その時には何とかなるだろう」「うちは大丈夫だろう」そう思いたいのですが、大災害というのはそのようにはいかないのが現実です。

今回配付する資料は三重県が作成した防災教材「防災ノート」のワークシートです。1年生から3年生までは低学年用、4年生から6年生までが高学年用で、日本語だけでなく、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語版も用意しました。

 

2学期中に亀山東小学校が独自に行った防災に関するアンケートの結果として、「1人で家にいる時に大地震がおこった場合、どのように行動するか家で話し合ってありますか」という問では、「話し合ってある」と答えた子どもが6.6%しかありませんでした。

また、「学校の行き帰りで大地震がおこった場合、どのように行動するか家で話し合ってありますか。」について、「話し合ってある」と答えた子どもは8.5%でした。

家庭や登下校中に大地震が起こった場合のルールに関しては、家の位置や、その時の状況により行動が変わってきます。学校の一斉授業では各家庭の位置関係や事情まで踏み込んだ指導はできませんので、この部分は家庭での取り組みが必要となります。

そこで、家庭での話し合いのポイントも以下にまとめました。

◎家庭での話し合いのポイント

①家で一人の時に大地震が起こった時の判断(家でじっと待つだけでは危険です)

→自分の地域の一時避難所を知り地域の一員としての行動することも考える

→地域の一次避難所の位置を確認し、実際に行ってみて、その上でルールを決めておく。

②登下校時に大地震が起こった時の判断(行くのか戻るのか考えておく必要があります)

→学校に行く(戻る) 家に帰る(戻る)を判断する場所はどこか 途中にある安全なところはどこか

→「ここから先は学校に行く」「ここまでは家に戻る」ということを念頭に、一緒に登校する子どもの中でもそれを共有しておく。途中で避難できる安全な場所も頭に入れておく。

 ◎その他に家庭で行う事 自助の行動

①備蓄  ②非常持ち出し  すぐに持ち出すものはあらかじめまとめておく

③情報伝達手段  アナログ伝達=張り紙 白タオル デジタル伝達=災害伝言ダイヤル

※災害時には、「電話もメールもつながらず、唯一つながったのが災害伝言ダイヤルだけであった」という証言もあります。非常時の連絡方法として、知っておくと大変便利です。

1月は災害伝言ダイヤル(171)を練習するのには最適な月です。それは、他の月に比べて何倍も練習可能な日が設定されているからです。

(参考) 1月に災害伝言ダイヤル171を練習できる日

①毎月1日と15日 ②1月1日~1月3日 ③防災週間 1月15日~1月21日

※災害が起こってから使い方を調べる、練習するのではなく、平時に使い方を調べて練習をしておくと、いざというときに役立ちます。

※携帯電話やスマホ等を利用する場合は専用アプリが必要な場合もあるので、各通信会社のホームページなどで確認をしてください。

なお、防災ノートはどなたでもダウンロードできるようになっていますので、毎年ルールについての確認を行う際などに活用することができます。

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