食育と和食の文化(その1)

5年生は、今日から毎日1クラスずつ地域の先生をお迎えして、食育の学習を行います。テーマは出汁(だし)です。

出汁と言えば直接形があるわけでなく、味もはっきりしたものではありません。役割は「うまみ」や「風味」でしょうか。そこにこだわるのが和食であり、先人から受け継がれてきた食文化でもあります。

出汁の種類は色々なものがあり、今回の主役は鰹節(かつおぶし)です。普段は「だしのもと」など、便利な商品を利用することが多いのですが、三重県産一本釣りのカツオを使用し、ていねいに熟成をさせた最高級品を削る体験をしました。さらに、代表的な出汁として「にぼし」「こんぶ」「しいたけ」「切り干し大根」も味や風味を比較しました。

鰹節でていねいに出汁を取ったあと、三重県で昔から使われてきた豆味噌を使って味噌汁を作ります。味噌も豆味噌以外に麦味噌や米味噌、白味噌など、味や色、風味の違いを比べます。今回はご飯も炊きますが、5分づきのお米で、標準の白米よりも色が黄色く、ゆっくり味わうとご飯のうまみを感じることができます。

今回お世話になったのは、市内の西町(月の庭)で月1回開催されている「みんなの食堂」のボランティアさんです。「みんなの食堂」は最近よく話題になっている「子ども食堂」と違って、子どもも、お年寄りも、そして一般に人にも開放されている無料の食堂です。無農薬や有機栽培の野菜を中心に体に良くておいしい食事をみんなで楽しく食べるのがコンセプト。本校の職員も度々食材の提供などをおこなっていて、開設当初からのかかわりがあります。

明日は、実際の実習の様子や子どもたちの反応をお伝えします。