4年生社会見学 答志島の暮らし

11月15日金曜日、4年生は社会見学で答志島を訪れました。

社会科の地理的単元では、3年生は主に亀山市内の様子、4年生は主に三重県内の様子、5年生になると主に日本国内の様子を勉強します。亀山市は海のない内陸に位置しているため、日常生活の中では海を意識することはあまりありません。そこで、亀山市と異なる環境について体験を通じて学ぶため、社会見学の目的地を答志島にしました。

船を使って移動するため一番の心配は天候でしたが、みんなの思いが通じたのか、行いが良かったのか、当日は朝から快晴でした。

学校からバスに乗り、鳥羽の佐田浜港からチャーター船に乗ります。船に乗るのが初めてという子も少なくありませんでしたが、大型バスよりもたくさんの人数が乗れる船で、波も穏やかで快適でした。

   

約30分のちょっとした船旅で答志島に到着。島内では島のまちおこしを行っている住民の方の案内でスタンプラリーやシーグラスを使ったキーホルダーづくりを行いました。

島の中には漁業関係の自動車が通る道がメイン部分を貫いていて、あとはとても狭い路地が入り組んでいます。島全体が大きな迷路のような感じです。車が通れないような狭い路地に商店があったり、床屋さんがあったり、飲食店があったりと、子どもたちは自分たちが暮らす町の様子とは大きく異なることにびっくりしていました。生活の移動手段は徒歩に「じんじろ車」。これも、不思議な光景です。

スタンプラリーはそのような路地を歩き、課題を解決していくものでした。しかし、これがなかなか迷路のような道なので、「似たような道がいっぱいあって目的地に着けない」「同じところに何度も戻ってきた」と混乱気味。でも、歩いている島の人に教えてもらったり、案内してもらったりして課題を解決することができました。

※至る所に謎のマルハチ

ちなみに、課題の中には「じんじろ車の絵を描きましょう」などの難問がありましたが、道を歩いていると「じんじろ車」は至る所にあって、なくてはならない存在であることに気が付きました。ちなみに、「じんじろ車」とは、手押しの荷車で、自動車が入れない路地の暮らしには必需品です。じんじろうさんという鍛冶屋さんが、お客さんのニーズに応じてオーダーメイドで作った荷車だそうで、名前もそこからきているそうです。みんな納得顔でした。

※答志島名物「じんじろ車」

シーグラスのキーホルダーは、海岸にあるガラスの破片をキーホルダーにするものです。これは危ないように思えますが、長年波にもまれて丸くなり、まるで宝石のようになったものです。これらを再利用するという点では環境にやさしい手作りのお土産づくりとなりました。

※シーグラス

午後にはセリの様子も見せていただきました。水揚げされた魚がセリにかけられ、あっという間に値段が決まります。あまりの速さに子どもたちはびっくり。魚種も「ヒラメ」「スズキ」「ハマチ(ワラサやツバスも含む)」「ボラ」「クロダイ」「コショウダイ」「メバル」「アジ」「ガシラ」「イセエビ」「アオリイカ」・・・など大変多くの種類がありました。豊かな海の恵みで暮らす島の人々の生活にも触れました。

※セリの様子 好奇心旺盛な子どもたちが仕事をしている人の間に入り込んでいて邪魔になっていないかひやひやものでしたが、島の方々は笑顔で説明までしてくれました。

次に、島のメインの道を歩いて隣の和具まで行き、そこでは答志島ブランドで高級な「トロ鰆(サワラ)」を見たり、ちりめんじゃこの加工場の前で、工場の人が「食べていいよ」と言ってくれて、おやつ代わりに頂いたり、砂浜で貝殻を拾ったりととても有意義な時間を過ごしました。

※島のおやつは豪華で豪快

名産「トロサワラ」

思い出いっぱいの社会見学。子どもたちはみんな「島の人はやさしくて親切だった」と言っていました。よろしければ家族で島に遊びに行ってみてはいかがでしょうか。おいしい食べ物がいっぱいで、近くでありながら遠くに来たように思える旅行気分が味わえますよ。

もちろん道案内は子どもがするということで。

※この景色を見に行くだけでも価値があります。