10月14日(祝・月)、「阿野田羯鼓踊り」にご招待いただき、お邪魔してきました。阿野田地区の皆さまからは、「盆踊り」に続いてのご招待でした。
その際、ご挨拶の場でお話したことです。現代の日本では10月というと、「ハロウィン」の声があがります。それも悪くはないのですが、日本人の原風景のようなものとして、秋祭りのおみこしや山車、伝統的な踊りのようなものはとても貴重だと思います。
子どもの数が少なくなり、おとなたちの働き方の違いもあって、維持できなくなってしまうものもあります。だからこそ、このような伝統行事、芸能を見て、聴いて、触れて、香りをかいで、踊ることのできる子どもたちは、幸福だと思うのです。
私事ですが、以前、中学生をたくさん引率して、オーストラリアのホームステイに行く団長を務めさせていただきました。そのとき、外国の方から日本の文化について尋ねられて、自分の国の伝統を語れる子どもと、そうでない子どもがいました。『スキヤキ・ソング』として知られる『上を向いて歩こう』は、かろうじて歌えたので、両国の子ども、おとなで合唱できたのですが、伝統を受け継ぐということがいかに大きな財産なのかを知らされる出来事でした。
かんこ踊りの拍子というか節というか、そのメロディには、独特のものがあります。西洋音楽と共通する部分もありますが、独自の部分が大きいです。勝手に、「これをギターのTAB譜にしたら、どうなるだろう?」と耳を澄ませて聴かせていただいたのですが、「間」の取り方が絶妙であることにあらためて気づかされました。
子どもたちが太鼓の音をそろえるために、おどりのしぐさを合わせるために重ねてきた努力に、惜しみない拍手を贈りたいです。もちろん、支えていただいたおとなの皆さまにも。

