紙の本

 12月11日(水)、今日は図書館ボランティアさんの本年の活動の最終日でした。ひとあし早く……というか、ずいぶん早く「よいお年を」のご挨拶をしました。

 校長が教員になってしばらくは、学校に学校図書館司書さんも図書ボランティアさんもいないのが普通でした。図書館担当になると、授業や部活動指導を担当しながら、予算を考えて買う本を選び、本屋さんに発注したり、(PCではなく台帳で)蔵書管理をしたり、利用者数を記録して報告したり、本の修理をしたり、図書館の飾りつけをしたり……と、とても忙しい日々だったのをよく覚えています。

 だからこそ、学校図書館司書さんが児童のリクエストに合わせて本を選び、おすすめしてくださっている場面や、図書ボランティアさんが本の整理や修理をしていただいている場面を見ると、ありがたくて手を合わせたくなるほどです。

 小学校でも、最近「電子図書館」が導入され、本によっては、「貸し出し中」がなく、誰でも好きなときにタブレット端末で読める環境が整いました。これも、ありがたいことです。同時に何人かの児童が同じ本を読めるなんて、夢のようです。また、期限がくると「自動返却」されるので、この機能もたいへん便利です。

 今、一部の人たちのなかで、SNS等に比べる形で、テレビのことを「オールドメディア」などと呼ぶ風潮があるようです。私は、どちらもそれぞれ、必要なものだと思っていますが、この考え方にならうと、電子の本に比べて紙の本は「オールドメディア」になってしまうのでしょうか。

 でも、これまた、どちらもメリットとデメリットがあり、共存しうると私は考えます。そして、学校のなかで学びの中心ともいえる学校図書館を、児童たちの大事な居場所にしたいです。

 冬休み、じっくりと紙の本をめくる時間を、大切にしたいと思います。

 児童にも、紙の本に慣れ親しんでほしいなぁ……と、願っています。