5年1組俳句紹介

先日、5年生が亀山俳句会の先生の指導の下、俳句を学習し自分たちの俳句をつくりました。子どもらしい句もあれば、大人顔負けの句もありました。今日は、5年1組の句を紹介します。勝手ながら、私流に鑑賞しまして、数ある中から『入選・特選俳句』を選びました。短歌も俳句も、読者がどう読むか、どう感じるか、それは読者に任されていると思います。あくまでも、素人の私が選者として選んだ句です。
注1:縦書きでないといけないのですが、HPへの掲載のため横書きです。
注2:五七五の間は空けないのですが、読みやすくするために1字分空けてあります。【佐藤和夫選 入選12句】
①ねる前に 歌ってくれる 虫の声
②テスト中 ふと見上げたら いわし雲
③夕ぐれの 空をとびたつ 赤とんぼ
④栗の飯 とてもおいしい ごちそうだ
⑤敬老日 ばあちゃんたちに プレゼント
⑥お年玉 貯金をされて 大ショック
⑦友達と いっしょに帰る 秋の風
⑧すずしいな ふとんかぶって 秋の夜
⑨安室ちゃん 秋に引退 悲しいな
⑩夏祭り 友達と行く 最後の日
⑪夕ぐれに 小鳥とびかう 秋の空
⑫赤い花 調べてみたら 彼岸花
この中から、さらに特選を3句選びました!
【3席】赤い花 調べてみたら 彼岸花
今、まさに田んぼのあぜ道に咲きかけていて、私も毎朝見ています。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、朝晩は特に涼しくなりました。ヒガンバナは1本で咲いていても目立ちます。作者は実際にヒガンバナを見たのかどうかは分かりませんが、調べてみたらというのがきいていますね。たぶん、ふだんから、わからないことがあると、辞典や本で調べたり観察したりしているのでしょう。
【2席】ねる前に 歌ってくれる 虫の声
この句、私の今の体験とピッタリなので選ばざるをえませんでした!夕飯を食べるときも、孫と風呂に入っていても、そして、寝るときも、窓から子守歌のような優しい声が聞こえてきます。セミにはまことに悪いですが、夏の暑い日に聞こえてくるセミの声には、窓をしめてエアコンを使ってしまいます。
【1席】テスト中 ふと見上げたら いわし雲
いやはや、大人顔負けの名句の誕生です。俳句教室の時間、実際に窓からふと空を見上げると、いわし雲がただよっていたそうです。教室の中の限られた空間から、遠く広大な秋の空に視線が移っていくところがいいですね。そして、テストの課題に悪戦苦闘している姿と、そこから解放される心地よさが感じられます。技あり!いや、1本です。