登校日と平和学習

今日、8月6日は登校日でした。この日を登校日に定めたのははるか昔のこと。平和学習にふさわしい日として、広島に原子爆弾が落とされた8月6日、その日が土日にあたる年は長崎に原子爆弾が落とされた8月9日を登校日とするようになりました。

 

低学年は絵本館で「いのりの石 ~ヒロシマ・へいわへの いのり~」という本の読み聞かせを行いました。

広島に原子爆弾が落とされ、どのような願いを込めながら女の子たちは「いのりの石」を彫ったかという問いに対しては、「せんそうがくりかえされないように。」「たのしいくらしになったらいいな。」「へいわでくらしたいな。」という感想がありました。

 

中学年は「夏服の少女たち」というビデオの視聴を行いました。

「白いご飯が食べられる今はとても平和であることがわかりました。」「授業ではなく作業だったのにはおどろいた。」「子どもも作業を行う中で命を落としてしまったのは悲しかった。」という感想がありました。子どもも戦争に駆り出され、そして犠牲になった悲しい歴史がありました。

     

高学年は列車銃撃事件など亀山であった戦争の話を、地域の方(元先生で、戦争などの歴史を調べ、後世に残す活動をしている)から聞きました。一般の人がたくさん乗っていた列車が飛行機からの銃撃に遭い、40名ほどの死者(実数は不明)が出たという事件です。「近くの民家に助けを求めた母親が血だらけになった幼児を背負っていて、首から上がない幼児はすでに死んでいた。そのことに母親が気付いていたのかは不明だが、その民家の住人はそのことを伝えられなかった。母親にはうちでは何もできないので亀山駅に行くように伝えた。」「その後、その母親と思われる方が駅の所でずっと泣いていた。」という話の感想としては、「話の中で一番しょうげきてきだったのは、首のない赤ちゃんのことです。その赤ちゃんはかわいそうだし、そのお母さん、首のない赤ちゃんを見た人もかわいそうです。かといって、アメリカ兵も殺したくなかったかもしてないし・・・。」

この事件を風化させないために、天神の中村公民館に列車銃撃事件を伝える説明版が8月2日に設置されました。この事件が起こったのも8月2日のことでした。

 

戦争は残酷です。そして犠牲になるのは一般の人々です。兵士もまた、もとは1人の市民です。戦局がひどくなると兵士と民間人の区別もあいまいになります。

戦争という過去を変えることはできませんが、歴史に学び、これからの未来を変えていく取り組みとして、平和学習は脈々と受け継がれてきたものです。

この時期、平和に関するテレに番組が多く放映されます。ぜひ親子で番組を見て平和の大切さを考える機会にして頂ければと思います。