気持ちの良いあいさつ

 

毎朝、学校として校区内のパトロールと学校付近での登校指導を行っていますが、その際、「あいさつ」についての指導も併せて行っています。本校では自ら進んであいさつができることを目標にしていますが、実際は、「自ら進んであいさつをする子」、「あいさつにこたえてくれる子」、「何となく反応をしている様子の子」、「一切あいさつをせず素通りする子」の4パターンに分類できます。その比率はおおよそどのくらいになるでしょうか。ちなみに、亀山高校の生徒さんも通学時間帯なので、そちらから分類すると、「自ら進んであいさつをする子」、「あいさつにこたえてくれる子」がおおむね半数ずつの割合です。素通りする生徒さんはいません。

次に、亀山東小学校の子どもの様子です。「自ら進んであいさつをする子」は30%、「あいさつにこたえてくれる子」が40%、「何となく反応をしている様子の子」が20%、「一切あいさつをせず(目を合わせず)素通りする子」が10%といったところです。学校ではすべての子どもに同じように指導しておりますので、これには性格がある程度作用していると思われます。人前でもものおじせずにあいさつができる子は、あいさつをすることが当然のことになっていますが、中にはあいさつをするのは「はずかしい」と思っている子どももいるようです。高学年になるにしたがってあいさつの意義や価値を理解していることもあり、素通りの率は低くなります。その点、高校生にもなるとあいさつができない方がよほどはずかしいということよく理解しているのでしょう。

そして、もう一つ需要なのは生活体験の差です。あいさつができる子は、あいさつの経験が多いというデータもあります。朝起きた時の「おはようございます」、食事時の「いただきます」や「ごちそうさま」、家を出る時・帰った時の「行ってきます」「ただ今」などがそれにあたります。

少し古いデータになりますが、長屋美穂子さん(文教大学)の研究では、小学生で家庭において「おはよう」を「必ず言う」約30%、「言うときが多い」約40%、「言わないときが多い」約20%、「全く言わない」「その他」は約10%となっていますが、先ほど述べた、朝のあいさつの実態とほぼ一致します。つまり、あいさつができるようになるには、あいさつの大切さや意義を理解することと、経験を積むこと、家庭でもあいさつを習慣づけることの全てが重要です。これらのことからも、あいさつに関する取り組みは、学校・家庭・地域で一体となって取り組むべき課題であると考えています。