モリアオガエルは自然環境が美しい環境でしか生息できません。またその孵化したオタマジャクシは泡の塊の中で雨を待ち,雨で溶け崩れる泡の塊とともに下の水面へ次々と落下することから,池や沼などのように川の流入が少ない場所でしか生息できません。水質がきれいでかつ安定していることが必須です。学校の近くにある池がその条件を満たしており,継続して環境保全活動を行うことのできる教育資産が加太小にはあります。
令和3年度は偶然プールで見つかったモリアオガエルの卵塊を手探りで育てて、森へ帰す活動を行いました。そこで今年度は計画的に前述の加太小学校近くの池で卵塊を採取し,オタマジャクシを育てて森に返そうという計画を子どもたちと立てました。
理科の授業時間を中心に池に足を運び,5月9日の卵塊採取をして昨年度同様理科室に簡易的な産卵池を作り,観察を開始しました。その後は観察日記を当番で記録し,観察時刻,気温,水温,個体の大きさの測定,観察から気づいたことなどを記録しました。
多くのオタマジャクシに足が生え,何匹かがカエルに変態したことを見計らって,7月1日にモリアオガエルを森に返しました。
このモリアオガエルの飼育活動を通じて生じる問題や課題を協働で解決していく上で,今求められる「主体的・協働的な学び」を進めることができました。今後は7月12日三重県総合博物館MieMuの特別授業を実施し、理科的な視点から,SDGsの持続可能な自然環境や環境保全の考え方などにつなげていきたいと考えています。