校歌・愛唱歌

 先日、亀山市立第2愛護園の卒園式に来賓の一人として列席する機会がありました。卒園する園児のみなさんは堂々として凛々しい立ち居振る舞いでした。見ていて頼もしい限りでした。およそ1時間におよぶ卒園式でした。最後に、卒園する園児のみなさんが退場するとき、担任の先生(男性の保育士さん)の胸に飛び込んでいく光景を見たとき、なんだかこみ上げてくるものがありました。清々しい、気持ちのいい、あたたかいものをもらったような。本当にいい卒園式でした。
 さて、学校では、始業式や入学式をはじめ、あらゆる式典や学校行事で【校歌】を歌います。亀山東小学校にも、「希望のひかり 朝のいろ・・・」という校歌があります。新聞を読んでいたら、校歌ではありませんが、それに準ずるある高校の愛唱歌の記事が書かれてあり目に留まりました。私も、高校の校歌を聞くと、当時の高校生活が思い出されて懐かしく感じます。【トップの写真は、昨日に続いて5年図工版画作品です】

<風がやんだら 沖まで船を出そう 手紙を入れた ガラスびんをもって>。ミュージシャン、松任谷由実(まつとうやゆみ)さんが作った「瞳を閉じて」は長崎県・五島列島の奈留(なる)島にある県立奈留高校の愛唱歌だ▲奈留高校が別の県立高校の分校だった時、校歌は本校と同じだった。40年以上前、一人の女子生徒が「自分たちの校歌を作ってほしい」と松任谷さんのラジオ番組に投書したのが曲を贈られたきっかけだ。島を離れた友達に潮騒の音が届くように--。島の海や山が目に浮かぶ。校歌にはならなかったが、今も卒業式で歌い継がれている▲熊本市の小学校で23日、卒業式が行われる。市立城東(じょうとう)小の校歌にはこうある。<銀杏(ぎんなん)城東朝夕に 清正(せいしょう)公の恩徳を 仰ぎてともに学びゆく>▲銀杏城と呼ばれる熊本城は教室の窓から見える。子供たちの誇りだった。その城は地震で壊れ、学校は被災者であふれた。運動場では炊き出しが行われ、子供たちも懸命に手伝った▲熊本城は市内にある白川(しらかわ)小の校歌にも出てくる。<伸びゆく力吾(われ)にあり 銀杏城の天守閣 堅き礎あればこそ>。子供は成長するための礎を学校で築き、大人になる。城の修復には何十年という歳月を要するだろうが、復活までの日々を見届けるのも、これからの復興を担っていく彼らだ▲校歌や愛唱歌をふと口ずさむと、故郷の風景と思い出が重なり、よみがえってくる。長崎の奈留島では就職や進学で若者たちが島を離れる日、港で流れる「瞳を閉じて」に見送られる。大人になって厳しい現実の前で立ち止まる時、母校の歌が力をくれる。つらくても頑張った思い出があれば、なおのこと。 (3.20毎日新聞より)