6年生のキャリア教育と起業体験教育

亀山東小学校は6年生が20年以上の期間、亀山大市に出店を続けていることなどの理由により、文部科学省から「起業体験教育」の研究指定を受けています。

「起業体験教育」とは、キャリア教育の一環として、子どもたち自身が企画立案し、製品開発や広報、仕入れ、販売等を行う「起業体験」を行う教育を指します。

しかし、実際にお金を扱い、収益を上げ、経済活動を行うことは簡単なことではありません。そこで、市内で起業した若手経営者や、亀山市商工会議所の役員、事務局の方をゲストティーチャーとしてお招きし、そのノウハウを学ぶことになりました。

9月11日(月)には、市内に洋菓子店「Amie(アミー)」を起業した草河さんをゲストティーチャーとして来校いただきました。

草河さんの生家は100年以上続く老舗の牛乳屋さん。中学校の時からお菓子作りに携わっていくことを決意し、高校から専門学科がある高校に進学しました。その後、国内外で修行を続け、昨年4月に市内に洋菓子店を開店されました。修業は遠い所で行いましたが、生まれ育った地元で店を構えることは、草河さんにとって大切なことであったそうです。

お店の経営では「また来たいな」とお客さんに思っていただくということが重要で、商品開発では自己満足にならないこと。情報発信をして多くの人に知ってもらうこと。こだわりや強みのあるケーキを作ること。お店のスッタフみんなで力を合わせること。などを大切にしているということを学びました。中には「将来お店を持ちたい」「ケーキ屋さんで働きたい」という児童もいますので、あこがれの先輩として今回の話を真剣に聞いていました。

9月12日(火)には亀山市商工会議所の役員さんや事務局職員の皆様をお迎えして授業を行いました。

亀山大市については亀山高等学校との連携授業でも大まかな部分で学習しましたが、今日は実際に大市の運営にかかわっている立場でのお話も聞くことができました。冬の時期なので他には大きなイベントもなく、市内だけでなく広域から来場者があるそうです。しかし、実際に詳しい調査をしていないので、「亀山東小学校の6年生が、どこから来場したのかなど、市場調査を行ってもらえるとありがたい。」と、提案をしていただきました。

また、実際に会社を設立するには、どんな会社にするか、どんな商品を扱うか、資金の調達、材料仕入れ、商品製造、広告、販売、決算などを行っていく必要があることを学びました。高度なことですが、どれ一つ欠けても会社やお店は成り立ちません。前日のAmie草河さんの話と共通する部分も多々あります。今後、6年生は大いに悩み、協力して、一つひとつ実践していくことになるでしょう。

今後も、市内の事業主さんや商工会議所の皆さん、中学校の先輩、亀山高等学校の生徒さんや先生の協力も得ながら、「起業体験教育」の取り組みは続いていきます。