本校の学力の状況について(現状及び成果と課題)

本校の学力の状況について分析を行い、現状及び成果と課題をまとめましたので報告いたします。

全国学力・学習状況調査 対象:6年生

1.亀山東小学校の状況

2019年度 全国学力・学習状況調査の結果が7月下旬に新聞等で公表されましたが、全国的に見て都道府県ごとの正答率は年々格差が縮小傾向にあり、三重県はおおむね全国の平均と同じ正答率となりました。調査の対象である本校6年生の学力は、国語、算数ともに全国及び三重県の結果とほぼ同値であり、平均正答数(平均正答率)の差はほとんどありませんでした。しかし、本校では各教科とも正答数が高い層が全国よりも多く、低い層もまた多いという結果となったことから、「学力の2極化」が顕著となっている状況です。

国語については全14問中10問以上できた優秀層の人数が多く(児童の半数以上がこの層に入っている)、国語の基礎的学力が定着している児童が多いと言えます。半面、正答数が半分の7問以下の階層の人数も多く(全体の4分の1)、よくできる層と学力が厳しい層の2つに分かれ、中間層が少ないという結果となりました。

算数においても本校では正答数で一番多い層が全14問中13問正答、次に12問正答と全国と比べても高得点層が非常に多いという結果となりました。難問が多かった今年の問題の中で正確に答えを導き出す確かな学力が定着している児童が多数いることが分かりました。そして、算数では学力格差が国語以上に顕著で、正答数が半分の7問以下の児童が3割もいるという厳しい結果となりました。

2.教科ごとの詳細な分析

【国語】本校児童は漢字や言葉の知識、文法など、言語活動における基礎的な力は全国的に見ても十分に学力が定着しており、日ごろの反復的な学習の成果が表れています。これらの設問はもともと平均正答率も高い傾向にありますが、本校児童はそれ以上に高く、基礎基本が身についていることは、これから先の学習でも生きることが多く、とても大切な力であると考えます。

半面、情報を相手にわかりやすく伝えるための工夫や、目的に応じて文章の内容を的確にとらえ、自分の考えを明確にしながら読み取る問題については個々の児童の正答率の差が非常に大きくなっています。これらは応用力を見る設問で、格差が生じやすくなっていますが、日ごろの読書習慣や新聞を読む習慣がある児童の正答率がとても高くなっている点に注目したいと思います。これらの力は授業中だけでなく、日常的な生活の中で生きた文章に触れ、積極的に言語活動を行わなければ身につかない力です。「いつも手元に読みかけの本を。」「日ごろからニュースや出来事に関心を持ち、自分なりの考えを明らかにする。」これらが国語力を高める有効な手立てであると考えます。

【算数】 算数も国語と同様に、もともと正答率の高い基礎的な問題の正答率が本校児童はさらに高いという傾向があります。したがって、授業で何度も出てくるような課題の定着状況が良好であるといえます。例えば基礎的な計算や図形の分類、グラフの読み取り、数量関係などが大変良い結果となっています。

その反面、面積を求める方法を効果的に説明することや、見つけ出した法則を他者にわかりやすく説明する力などは個々の格差が大変大きくなっています。これは算数の力だけでなく言語能力、表現力と密接な関係があります。国語でも述べたように算数においても日常の読書習慣や新聞を読む習慣などと学力の間には相関関係があり、これらの力は国語や算数以外の理科や社会においても、同様な傾向が出ると考えられます。

明日は児童質問票の分析と傾向をお伝えいたします。