俳句さくさく

俳句教室第2弾をお伝えします。たった2時間の授業ですが、ものを見る視点や、言葉の選び方など、じっくり考えることができたように思います。俳句の先生から、「教室内にたくさんの言葉が掲示されていることや、子どもが類語辞典をさっと開いて調べる子がいるなど、ふだんから言葉に関心を持たせる環境をつくっているのがすばらしい!」と褒めていただきました。子どもらしい句もあれば、大人顔負けの句もありました。昨日に続いて、今日は5年2組の子どもたちの俳句を紹介します。勝手ながら、私流に鑑賞しまして、『入選』と『特選』を3句選びました。短歌も俳句も、読者がどう読むか、どう感じるか、それは読者に任されていると思います。あくまでも、素人の私が選者として選んだ句です。この後、5年生の子どもたちが作ったすべての作品を亀山市民俳句会に応募いたします。(私が選んだ俳句が、市民俳句会の選者の方に選ばれるとは限りませんし、その逆もありますのでご了解ください。
注1:縦書きでないといけないのですが、HPへの掲載のため横書きです。
注2:五七五の間は空けないのですが、読みやすくするために1字分空けてあります。【佐藤選 入選12句】
①大きな木 ぎらぎら光る 秋暑し
②虫の声 おおらかな音が 胸響く
③赤とんぼ おうまが時の 空駆ける
④カーテンに ふくたび思う 秋の風
⑤虫の声 月の光で おどってる
⑥「木のまつり」 読んで飛ぼうよ どこまでも
⑦秋涼し 木の葉散りゆき 夜の空
⑧晩ごはん ほっぺがおちる さんまフライ
⑨すさまじい 台風おどり いなびかり
⑩山の木に じわじわせまる 秋の色
⑪登校が 今日は一人だ 秋涼し
⑫草の花 クラスのみんな ありがとう
この中から、さらに特選を3句選びました!
【3席】登校が 今日は一人だ 秋涼し
すばらしい句ばかりで3句選ぶのにとても苦労しました。いつもは仲のいい友達といっしょに登校や下校をしているのに、何かいっしょに登校できない事情があったのか、ケンカでもしたのか、理由はわかりませんが、季語で結句の「秋涼し」と作者の心情が響き渡っているところに心動かされました。
【2席】山の木に じわじわせまる 秋の色
東小学校の南側にある陰涼寺山は、秋深くなると鮮やかな色に変化します。毎年、窓から校庭から見つめてきた経験があるからこそできた句だと思います。中七の「じわじわせまる」がきいてます。俳句の先生がおっしゃっていたように、表現する言葉が豊富にあることも大切ですね。
【1席】カーテンに ふくたび思う 秋の風
どれを1席にするか悩みました。何気ない教室内にあるものに目が留まり、かすかなカーテンの動きから外の情景を映し出しています。めっきり涼しくなってきました。あれやこれやとつくづく思い悩むことがあります。子どもの作品を読んでいて、私も俳句をつくってみたくなりました。